フリーランス1年目の歩みまとめ①
こんにちは!杜じきねです✨
ここしばらく、なんだか難しい税金の話が続いたので、今日はすこし違う方面の記事をアップしたいと思います。
以前のブログまでで、私がフリーランスとして働き始めることになったきっかけと、その世界の特徴について少々、ご説明することが出来たかなと思っています。
業務委託として仕事をスタートしたことが、この起業のきっかけ。
業務委託は、これまでの直雇用の仕事と違い、定期的な仕事の確約も定期連絡も期待できない、不安定さがある。
なおかつ、税金を低額に抑えるため、これまで考えてもみなかった「確定申告」が必要と知る。
全ての要素をバラバラにお伝えしてしまいましたが、それぞれ全て仕事とリンクしながら流れの中で経験したことです。
その一連の流れについて、今度は時系列的にお話ししていきますね。
無我夢中だった数か月…仕事も途切れなった
委託元G社のAさんから連絡をもらい、さっそく仕事が始まったのは、今から1年半前の7月でした。
内容としては、現在G社で立ち上げようとしているシステムのマニュアルを編成する事。
現在ある他社のマニュアルを参考に、このG社ならではの情報や環境を盛り込みつつ、Wordを使って編集したのちにPDF化する…というものでした。
当然、このシステムについて、1から勉強を進めることになります。
私はもともと化学系メーカー出身で、出産前はメーカーの仕事しかしてこなかったので、このようにシステム系の仕事に携わるのは初めてのことでしたが…
それでも、メーカーに在籍中にマーケティング業務に携わっていたため、多少お客様サイドに立って物事を考えたり、ユーザビリティを高めたりする業務については自信がありました。
いろいろ未知の分野ではあったものの、お客様にとって見やすいマニュアルを整えるべく、一生懸命頑張りました。
マニュアルをある程度整えると…今度は、営業資料のPowerPoint製作を頼まれました。
マニュアル編成を行う事で、システムのひと通りを把握することが出来たのと、かつての業務経験から、これも比較的すんなり行うことが出来ました。
こちらの編成を終えたら…次は、システムの説明用動画資料(営業用)の製作を頼まれました。
ここで、初めて少々行き詰ります。
というのは、かつて自分の経験上、「動画」というものを作ったことが1度もなかったからです💦
メーカーでは営業関連の様々な販促物も整えておりましたが、全ては「ディレクション」業務。取引先のデザイン会社に依頼して、上がった成果物をチェックし最終的に決定を下す役目。
実際に自分で作ったことは全くありませんでした。
…けれども、結果的にはこれもなんとか頑張りました。
「マニュアル動画 作り方」「マニュアル動画 加工 自力」
この様な言葉で検索すると、そのやり方が懇切丁寧に説明されているページが、必ずどこかにあるのです。インターネットが発展した世界は素晴らしいですね!自宅に居ながら、ある程度のことは、調べてなんとかできてしまうのです!!!
このような努力のかいもあり…最終的には自身で調べた情報をもとに、特に動画制作用ソフトを購入することもせず、かなりクオリティの高い説明動画を制作し納品することが出来ました。
今でも、この動画はなかなかの出来だったな…と自負しています。
そして私の作成したマニュアル、営業資料、説明動画をもとに、取引先G社はこのシステムの販売説明会を行い…そこでかなりの手ごたえを得たようです。
Aさんからは何度も感謝の意を述べられ、自身の収入も安定化。
その後も年が明けて春が来るまで、このシステム関連の業務は継続的に続きました。
この状況から、私も完全に有頂天になっていました。
繁忙期は終焉、連絡が途切れる
この新システムの営業資料を全て作り終えた頃は、業務委託の仕事を始めてちょうど五か月ほどが経っていました。
収入は、5か月で約40万円ほど。
この年収、前の記事で述べた基礎控除45万円以下ではありますが、それまでまともに仕事をしていなかった立場からすると、たった5か月で相当な収入だと思います。
そして委託元G社は仕事のスケジュールにも配慮して下さり、
基本は月・水・金の週3、6時間勤務としておきながら、子供の都合や自身の予定によって、この日にちを可能な限り変えてもくれる。
幼稚園児と小学生を抱えている私にとって、この臨機応変さは非常に魅力。
かつ、世の中はコロナ騒動真っ只中でした。
感染の恐れを気にせず、外に出ないでリモートのまま収入を確保できるなんて本当に本当にありがたいことでした。
(いまだに、きっかけをくれたG社さんにはありがたい気持ちしかありません!)
もう、業務委託、最高!!!
この時期は本気でそんな風に感じていましたね(遠い目…)。
そして、その後年明けから春ごろまでは、このシステムに絡んだ経産省主催の補助金獲得のため、補助金事務のお手伝いをしました。
これもまた、これまで経験したことのない分野で非常に難易度が高く難しいものでしたが…全員の努力の甲斐があって最終的に採択が無事に決まり、私は心の底からの達成感と充実感でいっぱいでした。
きっと、このまま継続的に経験を積んでいける。そうすれば、いずれ正社員への復活も夢じゃないかも!
…そうです。この頃は、まだ自分が直に雇用されていないという事への意識が希薄で。
いずれは正規雇用になれるかもなんて…夢見ていたんですね😿
しかし、この補助金の仕事が終わったあたりから、少しづつG社からの連絡の頻度が下がっていくことに気が付きました。
それまでは毎日のようにチャットワークに連絡が来ていたのに、気が付けばもうずっとメッセージが来ていない。
たまに依頼される業務はごく簡単なもので、ものの数時間で終わってしまう。
その日はそれを納品すると、その後は何もメッセージがない。
そして新たな業務予定日になっても、何も依頼がなく、こちから水を向けても連絡が来ないまま…その日1日を待機状態で空振りに過ごすという事も増えてきました。
G社さんとは時給でお金を計算してもらっていたので、こうなると私は大打撃です。
働いていないのに、時間分の請求をしてもよいのだろうか。
→いやいや、それは業務委託としてはご法度なのです。
かといって、こんなに稼働時間が少ないとなると、今月の〇〇はどうしたらよいのだろうか?
→一定の間、定期収入が毎月確保できていたため、それを見込んだ生活設計が出来上がってしまっていた。収入源は大いなる痛手になりました。
Aさんに仕事を下さいと訴えても…
→今やってもらえる事が無いので、しばらく待ってもらえますか、と言われて終わりです。
こんな感じで、新年度の4月にもなろう頃には、徐々に気持ちがすさんでいきました。
思えば、その当時私が関わっていたシステムのプロジェクトは、説明会を経て一定の顧客を獲得できていたので、いったん終焉期を迎えていた状況だったのです。
そして委託元G社のAさんも複数のプロジェクトを同時進行で進めていて…とってもとっても忙しい方なので、私にばかり構っていることが出来なかったんですね。
この様に、委託元の業務状況で簡単に多忙にも暇にもなる。
取引先としては当たり前のことなのですが…それまで自分が取引先の1つと認識できず、直雇用気分で働いていたので、実感できなかったのですね😿
この期間を経て、私は痛いほど思い知ることとなりました。
自身の立場は直雇用の方とは違い、非常に不安定なものなのだな、と。
フリーランスになったことを実感、新しいクライアントとの出会い
仕事が暇になり、自身の不安定な立場を実感してようやく、私は己の立場がなんたるものかを真剣に勉強し始めました。
時間があるので、フリーランス関連の本も何冊か、ここに至ってようやく読んでみ見ました。
今でも最初に読んだ本の名前は鮮明に思い出せます。
その1冊は、この本です。
この本には、フリーランスとして働き始めた人が、いったいどのようにして仕事を取って安定化につなげていくのかが、非常に丁寧に書かれていました。
「クラウドソーシング」という言葉も、この本で知る事が出来たのです。
そしてこの本から、自身が払う税金に関しても疑問を感じ、こんな本も読みました。
前回の青色申告の記事で紹介した内容は、この本から得た知識です。
そして…これらの本を読み終えた頃、ようやくある1つの決心をしました。
仕事は、自分で取ってきてこそ、フリーランス。
今空いている仕事の穴は、自身で埋めるしか、ないのだ。
これからは、自分で仕事を獲得しよう!
この決心をしたその日に、意を決してクラウドソーシングサイトに登録をしました。
そのサイト名は、かの有名な「 クラウドワークス」さん。
そうです、日本におけるクラウドソーシングサイトの最古参かつ最大手の会社さんです。
仕事を取るにはいろいろなノウハウもあったりするようなのですが…
私の場合は、よくわからないままに無我夢中で登録し、無我夢中で自身のプロフィールを作り上げました。
収入が途切れた状態だったので、とにかく必死だったのです。
正直「どうやったら仕事が取れるか?」「どうやったら自身がクライアントから信頼されるか?」このような目線は皆無でした。
とにかく、とにかくひたら無我夢中!!!
ここでの詳細は、また後日、別途他の記事で紹介しようと思いますが、
しかしその無我夢中で、なんとこんな私が、新しいクライアントを獲得することが出来たのです!
人間…火事場の馬鹿力で、なんとなる時っていうのがあるのですね💦💦💦
とりあえず、ここまでが、フリーランス1年目に起こったことの大まかな流れです。
新たな仕事を獲得し、その後それがどうなっていったか、そして私のフリーランス生活がどのように変化していくのかは、また次のブログで説明していきますね。
では、今日も皆さま良い1日をお過ごしください!!!
フリーランス主婦、税金の仕組みを知る
こんにちわ!
今日は先日の記事にて少々触れました、「税金」と「確定申告」、ついでに「業務委託者の103万円の壁」についてご紹介したいと思います。
そもそも、業務委託者として働いてから半年間…
筆者は、「税金」のことも、「確定申告」のことも、全くの無知のまま過ごしておりました。業務委託者として収入を得る暮らし方になってからも、その違いについてハッキリと認識することがなかったのです。
つまり、パートタイムやアルバイト人材として働いていた時と同様に、なんとなく103万円以下の収入しかなければ、自動的に夫からの「扶養控除」というものが使え、税金を支払わずに済むと考えていたんですね…
けれど、調査を進めれば進めるほど、これは大いなる間違いで。
業務委託者がこの権利を享受するためには、きちんとした手続きを踏まなければならないことにハッキリ気が付くことが出来ました!
では、一体どんな仕組みになっていて、どんな手続きが必要なのか…?
今日お話しすることは、私と同様「業務委託」としてお仕事をする方にとって、知っておいて全く損のない情報です!!
まずは、どんな仕組みなっているのかというところから!!!
なるべく、まったく初めての方にもわかりやすいように、簡単な内容を心がけて書いてみますね!
業務委託者には、誰も税金計算をしてくれない
サラリーマン、もしくはアルバイトなど、直接1つの職場で仕事をしている方が、会社からもらう「給与」。これって、実は、ある2文字の言葉が省略されている状態なのです。
「給与所得」。
そう、所得、の2文字がその後ろに隠れています。
どういうことかというと…
通常サラリーマンやアルバイト勤務の方は、毎月もらう給与明細の中に「税金」という項目があって、これが総収入から抜かれた状態にて、支給を受けていると思うんです。
そう!この、「税金」分が抜かれたものが「給与所得」なんですよ~!!
納税は国民全体の義務ですので、ある一定収入を得ている人は全員税金を納める必要があるのですが。
現在の日本においては、直雇用の雇用者の税金計算に関しては「企業」が代行して計算をしてくれています。
先ほど、みなさんの給与明細に「所得税」という項目があって、ここで少々お金が天引きされて、最終的な給与所得になっている話をしましたが。
そうです、この天引き分が、各企業が代行で計算して「みなさんの代わりに国に納めていてくれている」税金分に当たるのです!
つまり 「給与所得=収入−税金」という仕組みなっているわけです。
では、業務委託で働く人は、この部分がどのようになっているのか??
ここは、同じです。「所得=収入−税金」の仕組みは全国民が平等。
ただし、前の前の記事で紹介したように、「業務委託者」は会社と契約をしません。
あくまで、与えられた「仕事」を1件1件「委託」されているにすぎず、パートやアルバイトのような相手様との「雇用契約」はない状態です。
つまり、給与所得ではなく、単なる所得になります。
そして、もう1つ。
マイナス分に当たる「所得税」の箇所、直雇用のみなさんは、会社が代わりにやって、皆さんの代わりに代行納税してくれるのですが。
「雇用契約」がない「業務委託者」には、会社はこの作業やってくれません…
つまり、所得税の計算を自分でやるしかない…
これが、確定申告が必要になる理由なわけです。ががーーん…😢
業務委託者は給与所得控除を使えない
よくパートアルバイトの方々が年末になると口にする、「103万の壁」。
これは、給与所得が年間103万円以下であれば、所得税を非課税とする制度。
もっと詳しく言うと、これは「基礎控除額48万円」+「給与所得控除55万円」の合計額になります。
- 基礎控除額48万円…全ての人に課される、所得に対しての控除
人は、社会で生活するうえで必ず必要となる最低限の金額というものはあります。 所得税ではこの最低限の金額を48万円と想定し、最低生活保障額であるの48万円には税金をかけないこととしました。
ネット検索すると、このような表記がありますね。つまり、会社員であろうがアルバイトであろうが業務委託であろうが、どの人も48万円までの所得に関しては課税が免除されるんです。これは全員が享受できる控除。
(ここには実は合計所得金額の縛りがありますが、かなり大きな金額で該当する人がとても少ないため、いったん全員としておきます)
しかし…次のものが問題です。
- 給与所得控除55万円…給与所得控除は給与所得者が給与の金額に応じて一定額を収入から差し引ける金額。
この最低額は55万円で、給与収入が1,625,000円までの給与所得者はこの金額と決まっています。
つまり、世の給与所得者のうち、年間収入が1,625,000円以内の方は(多くのアルバイター、パートタイマーの方がこれに該当すると思うのですが)、さらに55万円までの所得についてが課税免除となります。
で、通常、課税収入を決める場合
課税収入=給与収入-(基礎控除55万+給与所得控除65万)
で残った金額に課税されるということなのですが、給与収入が55+65=103万より少ないとこの課税収入がゼロになるため、まったく税金がかからない、という仕組み。
なるほど、こういう仕組みだったのですね👏
しかし、この「給与所得控除」。
あくまで「給与収入を得ている人」にしか対応されないわけで…
出た出た出た…悪い予感。
業務委託者は、これに該当しないんです(涙)
どうしてそうなるのーーーーーーーーーーーー泣泣泣泣
会社と直雇用してさえいれば、会社が代行で税金計算してくれて、かつ収入によっては55万円の特別控除までセットされるのに😢
会社と雇用関係が無いゆえに、48万円分しか控除が無いだなんて…
私がこの仕組みに気付かなかったのは、業務委託1年目の総収入が48万円に満たなかったためだったのでした。
2年目は少し頑張って、やっと収入も上げることが出来たのに…
この、微々たる収入の中から、税金を取られてしまうのでしょうか???
いえいえ、そこには、ちゃんと救済措置が設けられていました。
しかし、そのために必要になるのが、やはり「確定申告」です。
青色申告によって、青色申告特別控除55万円が使える
このように、業務委託をはじめとした「企業との雇用契約がない」人は、基本基礎控除48万円分しか税金を控除する収入枠が与えられていません。
しかし、青色申告という制度を使って「確定申告」を行うことによって、
を利用することが出来るため、結果として
基礎控除48万円+青色申告特別控除55万円=総控除額103万円 となり、
給与所得者と同じ103万の壁まで所得を押さえ、
かつ「青色申告」を行えば、無税を達成できることが分かったのです!!
ハーーー良かった💦💦💦
雇用契約が無くて、それでなくても不安定極まりないのに、税金まで余計にとられるとなっては損でしかないもんね💦
救済措置があって、ほっとしました。
青色申告によるメリット
そしてそして、青色申告を使う事によって工夫できる点はさらにあり、
青色申告では収入から経費として、業務に必要になった分を申告できるので、
「総収入-経費(事業所得という)≦基礎控除48万円+青色申告特別控除55万円」
この計算が当てはまり、つまり経費分がとても大きければ、総収入が103万円を上回っていても事業所得が103万円以下とみなされ、無税になる可能性があるのです!!
実は、この業務委託業務を推進するにあたり、今年は実にいろんなものを買ってきました。
- 自腹で、パソコン
- 自腹で、プリンターのインクトナー
- 自腹で、高性能のヘッドホンセット
- 自腹で、各種書籍等
全て、業務をこなすにあたり必要なものだったからです!!
けれど、これらの購入した分を全て「経費」として収入から引くことができれば、もしかしたら直雇用されている方よりも、お得に税金を免除してもらいながら、設備投資ができたり、自身のスキルアップにつなげていけるのでは???
もしかしたら、青色申告…いけるかもしれない。
そんな風に思ったのが、ちょうど今から1年前のことでした。
ただし、ここから実際の青色申告をする立場に至るまで、まだまだいろんな波乱があります。実際まだ杜は、1度目の申告すら、済ませることが出来ていません。
ここからさらに突っ込んだ話については、また次回以降順次紹介していきますね。
ところで、近年私のように「業務委託」で仕事を請け負う働き方について、
「フリーランス」と呼ぶらしいです。
この呼び名を知ったのも、実はごく最近のことなのですが。
今回はあえて、タイトルにもこの呼び名を据えさせていただきました!
では、また次回以降のブログでお会いしましょうね~。
業務委託者、ふたつのあるある
こんばんわ!
今日は少し子供のための外出をしてきました。
前々から予約していた予定なので、出かけてきましたが…巷ではまたコロナ感染がとどまるところを知らない様相を呈しています。
そのような影響もあってか、街を歩く人ではいつもより少なかったように思います。
私も、今日の予定が事前チケットを取る類のものでなければ、控えたのですが…
せっかく払ったお金を無駄にしたくない気持ちも働き、対策を万全の状態にして思い切って出かけてみました。
これ以上の増加は自粛に繋がらざるを得ないので…このあたりで収束してくれることを願ってやみません。
さて、予定の話を書いたので、そこから繋がる部分から、昨日話した「業務委託」としてのお仕事スタートがその後どうなっていったか…
今日はその部分の個人的経験を紹介しながら、業務委託者が良く陥りがちなふたつの「あるある」について、説明したいと思います。
予定が、読めないんです
昨日エントリーした記事にてお話ししたように、私杜きじねは、ひょんなことから業務委託者として事務書類作成代行の仕事をやることになりました。
さっそく話が来た翌日には、仕事に使うチャットワークの導入も完了。
ちなみに、業務委託者として仕事をするならば、このチャットワークを始めとしたコミュニケーションシステムの導入は必須です。
これらの業務委託者が使うツールについては、また別途違う記事にてお話ししたいと思っていますので、ご期待くださいね。
話をもとに戻すと…システムも無事導入完了し、その翌週からは、委託元さんより各種資料をもらって、指示された通りの事務資料を作り始めました。
最初の頃は、きわめて順調だったんです。
委託元からは、毎日のように連絡が来て、依頼された資料の進捗状況の確認が来る。
こちらも、どのようにするかのアドバイスをチャット上で求めることができるし、その質問もリアルタイムで返ってくる。
出来上がったら、チャットシステムにアップロードして担当者Aさんに送る。
働いた時間分の請求もきっちりできるし。
そして自由な時間で働いて良いと言われていましたが、それでは先方が私と連絡するのに不便だろうと考え…私は自発的に月・水・金の週3かつ6時間勤務と決め、Aさんにも宣言をしていたので、気分的には週3のパートタイムと同じ。
もちろん完全リモートなので、会社に拘束されることもありません。
これって、なんてなんて自由なの!
こんな働き方が叶うのならば、「業務委託」も悪くないなあ~なんて本気で思っていました。
…けれど。
そのうち、順調に来ていた指示が来なくなったり。
逆に、土日に「今って対応できますか?」というような連絡が、来るようになりました。
これは、正直困ってしまいました。
私は一応家庭の主婦でもあります。
できれば、毎月決まった定期収入があるとありがたい。
そして時間外、それはすなわち家族と共にある時間。特に土日は、できればあまり働かず、家族のために時間を使いたい。
…なのですが、それは業務委託の立場には、一切通用しないんですよね。
定期収入の件は、「今、仕事が無いので…」と言われてしまうと、委託者としては納得せざるを得ない。
そして時間外労働も同じで、「繁忙期なのでなんとか協力いただけませんか?」と言われてしまうと、外部機関として無下にはできないわけです。
それでも、委託元は非常に良心的な会社さんだったので、極力私の事情を組んでもくれて…時間外労働は何とかコントロールしてくれましたが。
さすがに「今はやってもらえる仕事がない」状態までのコントロールは不可能で…
そんな理由から、「時間を空けているのに、働くことがない」という日が発生するようになりました。
扶養内になるのが、難しいんです。
そして、業務委託者として仕事を始めた2年目から、2つ目の問題が浮上しました。
ありがたいことに委託元からは順調に仕事をいただけて…月にそこそこの売上がある状態に。
けれどあくまで夫の扶養控除内、いわゆる「所得103万円」の壁の範囲内には収まりそう。
余計な税金は徴収されたくないので、103万円に抑えることは必須です。
しかし、ここまで来て、私はようやく疑問に思うのです。
「業務委託者は、雇用先があるわけではないから源泉徴収ももらえないし…
所得が103万円以内になるって、誰が証明してくれるのかな?」
これは先輩業務委託ワーカーさんを始め、いろんな人に連絡をして聞いてみました。
その結果、こんないろいろな意見が出てきましたが…
- 委託元に提出した請求書をまとめて夫の会社に提出すれば、103万円以内と証明できるのでは?
- 税理士さんに聞いたら、この立場の人は源泉徴収が無くても、なんとかしてくれるみたいだよ。
- そもそも、証明なんて無くても、自己申告で役所で所得証明を出せば良くない??
いろんな先輩がいろいろなご意見を下さいましたが…結果として上の答えは全て
NG!!!!
- 委託元に提出した請求書をまとめて夫の会社に提出すれば、103万円以内と証明できるのでは?
⇒先輩の夫さんの会社のように、会社によってはokしてくれるところもあるようですが、うちの夫の会社はダメでした。 - 税理士さんに聞いたら、この立場の人は源泉徴収が無くても、なんとかしてくれるみたいだよ。
⇒少なくとも自分が聞いた税理士さんは、そんなことはあり得ない。やりませんと言われました。 - そもそも、証明なんて無くても、自己申告で役所で所得証明を出せば良くない??
⇒役所はそのようなことやってくれません。
ものの見事に、全部全部間違いでした。
では、どのようにして「私は扶養内の稼ぎしかありません」を、証明するのでしょうか…
それには、「確定申告」を行う。
一番確実かつ公正な証明方法は、実はそれしか、ありませんでした。
ふたつの「あるある」が、私を本格起業へ導くことに。
この「予定が読めず、月ごとの収入が確約できないこと」と、
「確定申告が必要なこと」が、上手い具合に合わさりあって、
働いてから半年後、自分は本格的に起業をする決意をしました。
何がどのように作用して、そういう結論に至ったのか。
その辺りの詳しい説明については、また次回以降のブログで少しずつ触れていきますね。
では、今日はいったんこれにて。おやすみなさい。
きっかけは業務委託から
一口に起業といっても、そこにはいろいろな業種があると思います。
得意な趣味や特技を生かして、おうち教室をやる方もいる。
もしくは、一念発起してパン屋さんなど、好きなものの販売店やカフェを開く方も。
「起業」というワード、そこから響いてくるのはキラキラした、とても夢のあるイメージ。なんだか新しいことが始まる予感にわくわくするような気持にもなりますね。
…けれど、私の場合、ここに来たきっかけは「業務委託」という働き方でした。
どちらかというと、表舞台を下から支えるような地味な働き方。
請け負う内容も、下働き的であったり裏方的であったりと、世の中でイメージされている「起業」という言葉のイメージとは程遠いものなのではないかなあ…と思います。
今回のエントリーでは、この「業務委託」ってなんなの?という所から始まり、
なぜ業務委託が起業に繋がっていったのか…そんな話のさわりから説明してみますね。
そもそも業務委託とは?
「業務委託」=アウトソーシングのこと。
試しにその言葉をgoo辞書で調べると、下のような説明が出てきます。
-
1 当事者の一方が、ある一定の仕事を相手方に依頼し、相手方が自己の裁量と責任においてその仕事を行うこと。受託者はその社会的立場に応じて通常期待される程度の注意を払うことが求められる。
-
2 個人が企業等から、労働契約以外の役務提供契約により委託を受け、自営の形態で業務を行い、報酬を受け取ること。
そして、ウィキペディアには、下のように書かれています。
アウトソーシング(英語: outsourcing)あるいは外部委託(がいぶいたく)とは、従来は組織内部で行っていた、もしくは新規に必要なビジネスプロセスについて、それを独立した、専門性の高い別の企業等の外部組織(子会社や協力会社、業務請負・人材派遣会社など)に委託して、労働サービスとして購入する契約である
二つの説明を読むと、なんとなくこんなモノであると理解できるかと思います。
「ある会社もしくは組織から、ある種の仕事を外部機関に請け負ってもらい、それに対して対価を支払ってもらう」仕事。
そーなんです。まさに、そのままです。
私は、かつて少しだけお仕事を共にさせていただいたある会社さんから、
いろいろな「業務」を請け負って働いています。
例えば、今後売り出す商品の市場関係資料をまとめて、とか。
クライアントAさんに渡す営業資料を加工して、とか。
委託元の販売商品のマニュアルを整備して、等々…
そうなんです。やっている仕事は、社員さんやパート事務さんのそれとほとんど変わらない。
変わることはひとつだけ。
私の立場は、社員さんでもパートさんでもなく「黒子」のようなものなのです。
最初はただの事務パートだと思っていた
委託元の社員Aさんとは、もともと知り合いでした。
(今後、業務委託の委託元なので、仮称としてこのブログ上では委託元Gと呼ぶことにしましょう)
最初の子供がまだ赤ちゃんの時、知り合いの知り合いから声をかけていただいたことがきっかけで…学生に人事サービスを紹介するメール送信の代行業務をやらせてもらっていました。
この仕事は完全出来高制かつ、育児の合間に取り組むことができる。
乳飲み子を抱えた当時の私には、とても都合の良い内職。
結局2年ほど継続させていただきました。
その後二人目の子供を授かり、一度遠ざかりましたが…
この仕事にもう一度従事したいと連絡を入れたのは、下の子が4歳になった夏です。
最初は前と全く同じ内職でお願いするつもりでした。
この時点で社員で働いていた時からのブランク8年…アルバイトやパートタイムを含んだ、いわゆる「普通の仕事」に戻れるとはまったく思っていなかったからです。
また出来高制の仕事から初めて、すこしずつ働くことに慣れていきながら、そのうち外に出られたら良いかな、程度に考えていました。
だけど再提出した職務経歴書を見ながら、Aさんから返ってきた言葉は次のようなもの。
「杜さん、パソコンそこそこ得意だよね。もっと専門的なシゴトやってみない?
出来高制じゃなくて、時給で。内容は標準的な営業事務、リモートOKですから。」
!!!!!
この言葉を聞いて、本当に驚くと共に、私は喜びを押さえられませんでした!!!
だってまともな就職活動も面接もしないで、いきなりパートの仕事をGETできたんです。
それも、人気の事務!それもリモート!!
カモがネギをしょってきた!!!
当時43歳の自分にとって、こんな特大ラッキーはそうそう起こりそうもないことです。
けれど…その後Aさんと実際の採用打ち合わせを進めていくうちに、
頭のなかにどんどんと「❓」が増えていきました。
なぜかというと。まず、契約の類の話し合いが何もないんです。
雇用契約書とか、そういう類の書面、なにも交わさないし。
完全リモートワークとはいえ、ちゃんと事務所を構えているG社なのに、
私のデスクは全く作らないという。事務所の方への紹介もなし。
そして仕事に使うPCは、貸与ではなく自分の家にあるものを使って欲しいと言われる。
コピーを取る時も、自宅プリンターで。
極めつけに、勤務曜日も固定しなくていいという。
「ま、リモートですから。
働けるときにやってもらって、やれたら連絡もらえたらよいですよ。」
長らく第一線から遠ざかっていたこともあり、そんなもんかなあ…と思っていました。
最先端のオフィス、最先端のフリーな会社。
今の時代は、こんなにいろいろな働き方が認められているのね。素晴らしい!
…それにしても、自分に対する「働く上での」制約があまりにもざっくりしすぎていて、頭に浮かぶ「❓」は全然消えていきません。
そしてこの言葉で、❓は決定的なものになりました。
「月末は見積もりと請求書を提出してくださいね。時給は1000円で換算してください。」
見積もり?!?
給与明細でなく、見積もり?
一体、どういうことなのでしょう???
そして意図せず、業務委託者となる
その言葉から噴出した全ての疑問を振り払うために、
私は幾度もたくさんの質問をAさんに重ね、最後にようやく理解しました。
自分は、この委託元G社さんから「直雇用」される社員でもアルバイトでもなく。
ある種の成果物を「外部機関」として請け負い、仕上げ、提出する立場なのだと。
成果物の対価は「時給」で支払われるけれど、決してその時間で「雇用」してもらうのではなく、その時間はあくまでも支払い対価を決める上での「目安」。
得たお金は「給与」ではなく「収入」になり、
当然、直雇用ではないので、税金関係の源泉徴収も行ってもらえません。
仕事に使うための「ツール」類も、何も貸しても提供してもらえません。
まさに、すべてが自分次第という事なのでした。
その後Aさんは、今後私に依頼するための仕事に必要なチャットツール、
成果物を収めるGoogleドライブのURLを説明してくれて…
チャットツールを経由して成果物を作るための簡単な資料を流してくれて。
職務経歴1枚と、たったそれだけの説明で、私の仕事は始まりました。
作るものは、シェアされる情報をもとにしたG社内部のための事務書類。
これが、私が今後思いもしないビジネス人生のスタートを切ることになる、
そのきっかけが生まれた瞬間でした。
この後、もう少してんやわんやがあるので…
その辺りのお話を、また引き続き次のブログ以降で語っていきますね。
普通の主婦、崖っぷちからのチャレンジ
まずは、自己紹介から。
はじめまして。
杜きじねと申します。新たに、ブログを始めることになりました。
私は、45歳になって半年の主婦です。夫と、小学生と幼稚園児の子供がふたり。
どこにでもいる、本当によくいる普通の主婦だと思います。
日常としては、家のことをやり、子供の面倒を見、ときどきママ友とお茶を飲んだり、子供が不在の時間を使って趣味にいそしんだり。
そんな、きわめて普通の私ですが…
ずっと胸に秘め続けた傷と、やり残したことがありまして。
このたび、起業しました。
どうしてこうなったの?
ここに到達しようと、目標をもってやってきたわけではありません。
起業に夢をもって、ずっとずっと生きてきたわけではありません。
ここに来るまで、数えきれないほどの傷を負いました。
もう二度と立ち上がれない。
全ての人がその人生で何度か直面するように、私もまた、星の数ほどそう思ってきました。
けれど…いろいろな偶然が重なり、そして周囲の人々からの恩恵もあって。
気が付いたら、ここに至ってました。
まだ始まったばかり。
全てがまっさら状態からのスタート。
これは、ひょっとして人生に1度か2度あるかないかの、とってもとっても大きな岐路かもしれない。
私の、ひとさまから見たらなんでもない人生。抱いた夢と、その挫折の歴史。
小さなささやかなことが、誰かにとっての参考になったり、励みになるかもしれない。
そして、もしかしたら自身の励みにも…
そう思ったら、ブログを開設して、そんな自分のいろいろを記録に残してみたくなりました。
五月雨式に書くのでまとまりもないかもしれませんが…
ただの平凡な、主婦のなんともない人生の1ページなだけかもしれませんが…
もし、お時間が合って、タイミングが合ったら。
少々お付き合いいただけましたら、幸いです。